保育園運営のヒント

保育の現場でスグに役立つ感染症マメ知識~感染性胃腸炎編~──一般財団法人 日本病児保育協会

保育の現場でスグに役立つ感染症マメ知識~感染性胃腸炎編~

2013.10.15

※今回の記事は、病児保育室シェ・モアを運営されている、山口小児内科 山口義哉先生にご監修いただきました。

皆さんこんにちは! 私達、一般財団法人 日本病児保育協会は「病児保育」の担い手を増やし、専門家として育て、「病児保育」が当たり前に利用できる社会を作るために活動しています。
「病児保育」とは、普段保育所に通うお子さんが体調を崩し、熱を出したりした時の保育のことです。
病児保育室での保育だけでなく、保育園でお子さんが急に体調を崩してから親御さんがお迎えに来るまでの間の保育も、立派な病児保育です。
「病児保育」は保育の知識に加えて、正しい感染症、感染予防、看護などのスキルと知識が必要となります。
すべての保育所への看護師の配置が現実的でない今、保育士には病児保育への対応力も求められています。

今回から、保育現場で役に立つ「感染症マメ知識&ケアのポイント」をテーマに連載させていただきます。少しでも皆さんのお役に立てたら、幸いです。

第1回目は、毎年秋から冬にかけて流行する「感染性胃腸炎」についてのマメ知識&ケアのポイントをお送りします!

「ロタウイルス」と「ノロウイルス」の特徴

まず、「感染性胃腸炎」の代表的な病原体「ロタウイルス」と「ノロウイルス」の特徴を見てみましょう。

  ノロウイルス感染症 ロタウイルス感染症
流行の時期 11月~1月がピーク 2月~4月ごろがピーク
感染しやすい年齢 すべての年齢層 6か月~2歳を中心に乳幼児に多く発症
症状  嘔気・嘔吐・下痢が主症状
発熱の頻度は低い
嘔吐の回数は1日10 回以上となる場合もある
嘔吐・下痢・発熱が主症状
酸味の発酵臭がある白色水様便
発熱(38度以上)の頻度が高い
嘔吐の回数は1日3~6回程度のことが多い
感染の経路 ヒトからヒトへの経口感染
登園のめやす 嘔吐・下痢等の症状がおさまり、普段の食事が摂れること
ケアポイント 嘔吐がある場合は無理に食べさせず、水分を少しずつ与える
電解質濃度の高いイオン飲料をとることで脱水症を防ぐことができる
予防 手洗い
次亜塩素酸系消毒液による消毒
ワクチンはない
手洗い
次亜塩素酸系消毒液による消毒
ワクチンあり
※現状「任意接種」だが、定期接種化が検討されている

保育所における感染症対策については、厚生労働省からガイドラインが出されており、各保育所ではこのガイドラインにのっとった対応が求められます。

保育所において留意すべき事項

  • 冬に流行する乳幼児の胃腸炎は、ほとんどがウイルス性
  • ロタウイルスは3歳未満の乳幼児が中心で、ノロウイルスはすべての年齢層で患者がみられる
  • ウイルスが少量でも感染するので、集団発生に注意する
  • 症状が消失した後もウイルスの排泄は2~3週間ほど続くので、便とおむつの取り扱いに注意する 便とおむつの取り扱いに注意する便とおむつの取り扱いに注意する便とおむつの取り扱いに注意する
  • ノロウイルス感染症では嘔吐物にもウイルスが含まれる。嘔吐物の適切な処置が重要である
  • 食器等は、熱湯(1分以上)や0.05~0.1%次亜塩素酸ナトリウムを用いて洗浄
  • 食品は85度、1分以上の加熱が有効
(2012 年改訂版 保育所における感染症ガイドラインより抜粋)
  • 次亜塩素酸ナトリウムってなに?どうやって消毒するの?
  • 嘔吐物の適切な処理って?
  • 集団感染を防ぐための対策は?

 

より詳しい情報は、日本病児保育協会の公式サイトでお伝えしています!