保育園運営のヒント

社会保険労務士川﨑先生の保育園で役立つ園運営お役立ち情報──第18回 従業員の定着について(2) ESを重視しましょう

社会保険労務士川﨑先生の保育園で役立つ園運営お役立ち情報──第18回 従業員の定着について(2) ESを重視しましょう

社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング代表の川﨑潤一です。
今回も引き続き、従業員の定着についてお話しをしていきたいと思います。

人材が定着するためにはどのような事が必要でしょうか。
定着は図る上で、当事務所ではES(従業員満足度)を重視しましょう、という話をしております。

ESとは

ESとはEmployee Satisfaction の略語で、社員満足度、従業員満足度を表す単語として一般的に使用されています。
CS(顧客満足)を上げるためには、ESを上げることが重要であるとの認識から、関心が高まっています。
従業員が自分の働いている会社や組織のことが好きで、会社の企業理念や経営理念、お客様へのサービス方針などを理解し、共感して日々実践していけば、お客様へのサービスの質は自然と高くなり、顧客満足(CS)を高めることができます。

なぜESを重視するのか~ESが経営に与える影響~

ESの低下サイクル
ESの低下サイクル

ESが低下をしてしまいますと、生産性など経営活動のプロセスが低下をしてしまいます。
それが品質やCSなど経営活動のパフォーマンスの低下につながり、不満退職などの人的資源の低下を引き起こします。
結果として、経営活動は一向に良好なものになっていかず、結果としてさらにESを低下させてしまい、負のスパイラルに陥ってしまいます。

ESの向上サイクル
ESの向上サイクル

一方でESが向上していけば、生産性などの経営活動のプロセスが向上し、それが品質やCSなど経営活動のパフォーマンス向上につながります。
不満退職のような現象は発生せずに社内に人材がしっかり残り、経営成果もUPします。だからこそ更なるES向上の環境整備も可能になり、またESがアップしていくという経営の好循環が生まれてきます。

上記のことから、これから経営の好循環をつくっていく上でも、ESに着手していく必要があります。

ES向上のメリット

ESが向上することでのメリットとしては、下記のようなことが挙げられます。

  1. 知識・経験・技術の蓄積によるサービス向上
    ES向上により働くことに満足してもらう(意欲的になる)ことで、教育をした際の吸収力が上がる(教育の効果が上がる)。
    定着率が上がることで、時間と共に知識が増えて、様々な経験をし、それによって技術力や労働生産性が上がります。
  2. 労働生産性の向上(残業の削減)
    上記により業務遂行の能力が上がることで、効率的に仕事を進めることができため、結果として短い時間で今まで以上の成果を上げられるようになります。
  3. 無駄な採用活動費の削減
    不満の解消により定着率が向上することで、欠員募集による採用活動が減ります。
    それにより、採用広告費、選考時間、教育係となる社員の教育に要する時間が発生しなくなります。
  4. 採用力の向上(自社が求める人材の確保)
    ES調査とES向上の施策導入の実績があることで、採用活動に良い影響を与えます。
    自社の強みと社風の明確化により、自社に合う人材像がわかります。
    それにより、採用広告において明確となった自社の強みをうまく打ち出すことで、自社のアピールの材料となります。

ES向上で経営を革新している会社

  • 伊那食品工業
    ~48年間増収増益の脅威の記録
  • 未来工業
    ~創業以来、増収・増益基調で常に成長を続ける
  • 星野リゾート
    ~倒産寸前の地方の旅館・ホテルを次々と再生
  • 亀田メディカルセンター
    ~病院ランキングで常に上位、全国から患者が集まる
  • 福岡運輸システムネット
    ~1人当たりの売上高が1億円を超す圧巻の生産性
  • ハローディ
    ~20期増収、日本一視察の多いスーパー

次回は、ES向上の考え方について考えていきます。報酬は金銭だけではありません!

川﨑 潤一

川﨑 潤一

経歴

社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング 代表
株式会社ヒューマンブレークスルー認定ESコンサルタント、全国社会保険調査対策協議会会員

財閥系子会社、医療事務・介護事業会社の人事として、採用・給与計算・労働保険手続きを担当し、2011年4月1日に社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティングを開業。

ハローワークにて「助成金支給申請アドバイザー」として、窓口で支給申請の受理手続き(約700件)、相談・アドバイス、不正受給防止のため事業所への実地調査を行った経験がある。
その勤務経験から、企業に対して現状と今後の展望をヒアリングした上で、最適な助成金の提案・手続きを行っている。

社会保険労務士として、労働社会保険手続き、助成金手続き、就業規則の作成・改定、給与計算、セミナー講師を行う。
その一方で、人事マンの経験を活かし人事コンサルタントとして、採用コンサルティング、従業員満足度(ES)調査・向上コンサルティング、マネジメント能力向上研修(マネージャーMQ)、社会保険調査対策、人事制度構築といった人事コンサルティングにも力を入れている。

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