保育園運営のヒント

社会保険労務士川﨑先生の保育園で役立つ園運営お役立ち情報──第5回 マイナンバー制度

社会保険労務士川﨑先生の保育園で役立つ園運営お役立ち情報──第5回 マイナンバー制度

2015.08.20

社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング代表の川﨑潤一です。

今回は、いよいよ制度開始が迫ってきましたマイナンバー制度についてお話します。
制度開始は2016年1月からですが、今年10月から個人ごとの番号通知が始まります。
皆さまも情報の仕入れを行っていることと思いますが、今回は簡単に概略をご説明いたします。

マイナンバー制度とは何か

社会保障・税番号制度のことを言います。
2015年10月から住民登録している全ての住民には個人番号が、全ての法人には法人番号という、個々に正確に識別できる番号が通知され、2016年1月から社会保障と税の分野において番号の利用が開始されます。

マイナンバー制度導入の主旨

複数の行政機関に存在する個人の様々な情報を紐づけることで、より効率的なサービス提供する基盤を作ることにあります。
特に社会保障や税制度の透明性を高めることができ、公平・公正な社会の実現を目指します。
最初は社会保障と税の手続きの際に、マイナンバーを利用します。
将来的には、戸籍制度・パスポート・自動車登録・健康保険証の代わりとなることが想定されます。

次に記載します「マイナンバーの用途」をご覧になればご理解いただけるように、税と社会保障に関する情報等の管理が主な内容となります。
これまでは各役所(税務署、年金事務所、ハローワーク等)が個別に管理していた情報を紐づけることで、脱税や社会保険未加入等の防止が目的となります。

マイナンバーの用途

下記は内閣官房HPから引用したものです。
※HPはこちら → http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/bangoseido/

マイナンバーは税・社会保障と災害対策に利用することとしています。

マイナンバーの用途

制度開始の流れ

 通知カードの送付

今年10月に日本において住民票がある個人について、住民票上の現住所地へ通知カードという物が送られてきます。
その通知カードに個人ごとのマイナンバーが附番されています。

ここで注意したいのが、住民票上の現住所へ郵送されてくるということです。
従業員の方の中で、転出届・転入届を行っていない人がいた場合は、通知カードが来る前の間に現在お住まいの住所へ住民票の住所を変更する手続きを行う必要があります。
そうしませんと、あくまでも住民票に記載されている現住所へ通知カードが郵送されてしまいますので、回収するのが大変になります。

法人についても番号が附番されて通知がされます。

個人番号カード、通知カードについて
出典:総務省「社会保障・税番号制度導入に向けた準備について」 2014.3.24

※個人番号カードは、希望者が2016年1月より手続きすることで発行されます。通知カードの代わりとなり、写真が付いていることから身分証として利用できます。

 税・社会保障に関する手続きの際にはマイナンバーの記載が必須

2016年1月より税・社会保障に関する手続きをする際には、手続き対象の個人についてマイナンバーの記載が必須となります。
例えば、源泉徴収票の発行、雇用保険の加入・喪失手続き等です。

マイナンバー制度が企業経営に与える影響

 全従業員・家族の番号収集と管理が必要

様々な社会保障・税関連の手続き(例えば雇用保険や社会保険の加入手続きや年末調整)や書類において、個人や法人の番号利用が必須となります。
具体的には、各種手続き書類について、個人番号を記載することが求められます。
しかし、この番号は行政機関に問い合わせをしても個人情報であるため、本人または代理人でない限り行政は開示しません。
また、番号を提示してもらう際には、本人確認を行う必要があり、番号の管理についても細心の注意が必要です。

 プライバシー保護の規制があり、罰則も厳しい

制度の導入にあたり、個人情報保護の観点から様々な懸念が指摘され、これらの懸念を払拭するため、個人番号に関して厳格な安全管理ルールが整備されるとともに、違反者および企業に対しては非常に厳しい罰則を適用することとなりました。
これにより、国民の観点からは安心して制度を利用することに繋がる一方、企業の観点からは番号の安全管理の事務負担がより大きくなりました。

いかがでしたでしょうか。
今回は簡単に概略を説明しました。次回は、もっと具体的に企業としてどのような対策が必要となるのかについて、説明いたします。

川﨑 潤一

川﨑 潤一

経歴

社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティング 代表
株式会社ヒューマンブレークスルー認定ESコンサルタント、全国社会保険調査対策協議会会員

財閥系子会社、医療事務・介護事業会社の人事として、採用・給与計算・労働保険手続きを担当し、2011年4月1日に社会保険労務士事務所リーフレイバーコンサルティングを開業。

ハローワークにて「助成金支給申請アドバイザー」として、窓口で支給申請の受理手続き(約700件)、相談・アドバイス、不正受給防止のため事業所への実地調査を行った経験がある。
その勤務経験から、企業に対して現状と今後の展望をヒアリングした上で、最適な助成金の提案・手続きを行っている。

社会保険労務士として、労働社会保険手続き、助成金手続き、就業規則の作成・改定、給与計算、セミナー講師を行う。
その一方で、人事マンの経験を活かし人事コンサルタントとして、採用コンサルティング、従業員満足度(ES)調査・向上コンサルティング、マネジメント能力向上研修(マネージャーMQ)、社会保険調査対策、人事制度構築といった人事コンサルティングにも力を入れている。

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