保育園運営のヒント

カリスマ保育士宣言!──保育の専門性を高める研究会「えどぴ」主宰 久保田修平さん

カリスマ保育士宣言!──久保田修平さん

2019.10.15

研究会ではどのようなことをしているのですか?

研究会はエデュケーション、江戸、ピークスから取り「えどぴ」といい、今年で2年目になります。「保育者の専門性を高めることが、社会をより良くする」を理念に、各自の保育方法論の確立を目指しています。
ピークスは、保育者という登山者が自分の保育という山頂を目指し歩む、そしてその山々が連峰として繋がり合い、社会をより良くしていくという思いから。江戸は、江戸時代の暮らしは当時世界一の循環型社会と言われていて、パーマカルチャー的要素も含めながら、これからの時代をより環境も人も繋がり合っていけるような社会を目指したいという考えから来ています。
1年目は、毎回テーマを決めてゲスト講師を呼びお話をお聞きしました。そしてその中で自分達のできること、実践できることは何かということを参加者同士で対話・探求していきました。
2年目の今年は、ゲスト講師のお話を聞いて対話するだけでなく、参加者自身の現場での実践と振り返りを繰り返し、自分の保育方法論を見つけ出していく研究的要素を強めています。

研究会を立ち上げたのは、世界一周して様々な国の保育を見たことがきっかけですか?

そうですね。世界一周をするきっかけとなったのは、私立保育園から民営化する公立保育園へ異動になったことです。異動先の公立保育園で「子どもの主体性を無視した管理第一の日本の保育」を目の当たりにし、ものすごい違和感があったんですね。異動前の私立保育園がハンガリーの方式の園ということもあり、海外の色いろな保育をもっと知ってみたいと思ったんです。
そして帰国後、日本の保育・社会の課題に対して、保育者の専門性を高めることが一番良いと考え、また、自分自身も一段階上のプロになりたいと研究会を立ち上げました。

海外の保育を見て、どこの保育、子育てが一番印象的でしたか?

デンマークの森のようちえんが特に印象的でした。森のようちえんというのは、自然の中で子どもを信じて育もうという保育の概念です。元もと僕が好きな概念なのですが、森の中で子どもと過ごすというのはもちろん、保育者の在り方がすごく素敵だったんです。
日本の保育では、子どもに色いろなものを提供しなければいけないというような前のめり感があるんですが、その幼稚園では、あえて一歩ひいて子どもを自由にさせることによって育むという考えなんです。これは今の日本の保育者にまず必要な意識なのではないでしょうか。
それには保育者自身がゆとりを持つことが必要で、その幼稚園では子ども達が園庭で遊んでいるのを見守りながら先生同士でティータイムをしていました。もちろん子どものことは見ていますが、「あえてコーヒーを飲む時間を作り、仲間と会話をする。そうすることで余裕が生まれます」とおっしゃっていました。こういう姿が今の日本に増えたらなと思いましたね。

今後の目標を教えてください。

えどぴで上級保育士という資格制度を作ろうと思っています。現在の保育士資格は更新制ではないため、保育の質・専門性を保ちにくいと考えています。「プロフェッショナルの中のプロフェッショナル」という資格を作ることによって、モチベーションや給与の向上はもちろん、保育士の社会的価値も上がると信じています。
また、えどぴはずっと地元・大田区でやっていて、地方の方が参加するのはなかなか難しいので、動画のウェブ配信「えどぴちゃんねる」を始めました。こういった良いツールを使って、研究会を広げ一緒に学びを深めていきたいと思っています。

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